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膠原病の生物学的製剤による治療

生物学的製剤(バイオ薬)とは

生物学的製剤(バイオ薬)とは、生体(生物)が作るタンパク質からなる製剤であり、特に遺伝子工学手法により合成されるものを呼びます。病気の発症や病態に関わる特定の生体機能分子をピンポイントで標的として、その機能を修飾する働きを持ちます。

 

特に炎症の原因を司る炎症性サイトカイン分子やリンパ球表面分子をブロックして機能を阻害する抗サイトカイン療法や抗細胞療法が主なものです。

 

生物学的製剤は構造的に、モノクローナル抗体と可溶性レセプターに大別できます。モノクローナル抗体は、@マウスのモノクローナル抗体を遺伝子工学的に改変して75%以上をヒト型構造に変えたキメラ型抗体(レミケード、リツキサン)、A抗原結合部位以外をすべてヒト型構造に改変したヒト化抗体(アクテムラ)、B100%ヒト由来の完全ヒト型抗体(ヒュミラ)の3種類があります。

 

可溶性レセプターは生体内での半減期が短いものが多いため、ヒトIgG分子に可溶性レセプター分子を遺伝子工学手法で結合させたレセプター融合蛋白(エンブレル、オレンシア)が開発されています。

 

生物学的製剤の標的分子

生物学的製剤は特定の機能分子を標的とするため、非常に特異性が高いことが特徴です。炎症性サイトカインの一種であるTNFαあるいはそのレセプターを標的とする抗TNFα阻害薬は早くから開発されて、レミケード、エンブレル、ヒュミラの3剤があります。

 

わが国で開発された生物学的製剤として、別のサイトカインであるIL-6をブロックするアクテムラがあります。また、免疫担当細胞(リンパ球)を標的とした生物学的製剤には、Bリンパ球を標的とするリツキサン、Tリンパ球を標的とするオレンシアがあります。

 

 

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生物学的製剤の適応疾患

生物学的製剤は悪性腫瘍あるいは関節リウマチに対する治療薬として開発されたものが大部分です。抗TNFα阻害薬はまず関節リウマチに対して適応が認められ、その後に炎症性腸疾患、乾癬・乾癬性関節炎、強直性脊髄炎、小児特発性関節炎、ベーチェット病など様々な炎症疾患へ適応が広がっています。

 

リツキサンはB細胞悪性リンパ腫の治療薬として開発されましたが、その後関節リウマチや全身性エリテマトーデスなどの自己免疫疾患にも効果があることが示されました。ただし、リツキサンは日本では膠原病への使用は公に認められていません。

 

 

生物学的製剤の副作用

生物学的製剤の標的となるTNFαやIL-6などの炎症性サイトカインは、関節リウマチなどで炎症の発症に重要な役割を果たすと考えられていますが、実は生体にとって細菌やウイルスなどの病原性微生物の侵入から体を守るための大変重要な働きを担っています。

 

そのため、これらの分子の働きを抑えることによって炎症は鎮静化しますが、同時に感染症にかかりやすくなったり、健康な人なら問題にならないような弱毒の菌やウイルスでも病気が発症すること(日和見感染症)があります。

 

このために、生物学的製剤を使用する場合には事前に隠れた感染症が無いか(特に陳旧性結核など)を十分にチェックし、定期的な検査を行い、また必要に応じて抗菌薬の予防投与を行います。

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