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膠原病のステロイドによる治療

ステロイドを必要とする膠原病

膠原病とその類縁疾患ではほとんどすべての疾患においてステロイドの適応があり、ステロイドを第一選択薬とする病気がほとんどです。しかし病気によって用いられるステロイド量が異なり、同一疾患でも病態・障害臓器・重症度などによってステロイド必要量が異なります。また、強皮症のようにステロイドが効きにくい病気もあります。

 

ステロイドには多くの種類がありますが、最もよく用いられる薬剤はプレドニゾロン(プレドニン)です。その他、メチルプレドニゾロン(メドロール)、ベタメタゾン(リンデロン)、デキサメタゾン(デカドロン)なども用いられることがあります。効果はいずれも同じですが、力価と半減期、代謝経路が異なるので、プレドニン量に換算した等価量が用いられます。

 

 

ステロイド療法の基本方針

ステロイド療法は原因療法ではありません。ステロイドは病態・症状を改善させますが、疾患を治癒させるためのものではありません。しかし、ステロイドが膠原病に使われるようになってから膠原病の死亡率が大きく改善したのも事実です。

 

ステロイドの初期投与量は、病気の種類、障害を受けた臓器、重症度などに応じて、その病態を抑えうる必要にして十分な量を用います。多くの病気ではステロイド大量投与が必要であり、プレドニン1mg/kg(通常50〜60mg/日)を基本とします。病気の勢いが強い時期にはステロイドを増量して、症状が落ち着けばゆっくり減らしながら維持量に近づけます。

 

プレドニン初期量は2〜4週間続け、臨床症状と検査所見の改善を確認したら、1〜2週間ごとに10%ずつゆっくりと減らしていきます。投与量が少なくなれば減量のスピードをさらに落とし、慎重に維持量を探ります。ここまで、減らすのに通常半年から1年かかります。

 

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ステロイドパルス療法

メチルプレドニゾロン(ゾル・メドロール)1000mgの点滴静注を3日間連続で行う方法です。重篤な病態で生命に危険がある場合や、通常のステロイド大量療法で効果が無い場合、速やかな効果を期待する場合などに用いられます。パルス療法では即効性があり高い効果が期待できる一方、感染症誘発などの副作用発現率も高いので、むやみやたらに行うべき治療法ではありません。

 

 

ステロイドを使用する時の注意点

ステロイドは症状が治まったからと言って、決して急に中止したり、急速に減量してはいけません。病気の悪化やステロイド離脱症候群と呼ばれる様々な不具合があらわれます。ステロイドを減量したいと思っても自分の判断で調節せず、必ず担当の主治医に相談しましょう。

 

プレドニンは胎盤で代謝されて胎児への移行が少ないため、妊娠時でも使用が可能な数少ない薬の一つです。プレドニン20mg/日未満の場合は授乳も可能ですが、20mg/日以上の場合は授乳を中止した方が良いでしょう。

 

抗結核薬のリファンピシン、および抗痙攣薬のフェノバルビタール、フェニトイン、カルバマゼピンなどの薬剤はステロイドの代謝速度を速めるため、併用時にはステロイドの効果が減弱することがあります(ステロイドを多めに使用します)。

 

ステロイドの知っておきたい副作用

ステロイドには多くの副作用があり、常に注意を払う必要があります。ステロイドには多くの薬としての効果があるため、期待している効果以外はすべて望ましくないものであり、副作用になってしまいます。

 

中等量以上のステロイド薬を用いると、必ず満月様顔貌(ムーンフェイス)が現れます。若い女性は特に気にする副作用ですが、むしろ満月様顔貌が現れないと効果も出にくいことが多く、減量により必ず元の容姿に戻るので安心しましょう。

 

重篤な副作用が出現した場合でも、決してステロイドを急激に減量したり中止したりしてはいけません。まず、その副作用に対しての対処を行う事が大切です。

 

感染症誘発

重篤な感染症に羅漢している場合にはステロイドは禁忌です。しかし、有効で強力な抗菌薬を併用していればステロイドを中止せずに切り抜けることができます。大量投与時、感染症リスクが高い場合にはST合剤(バクタ)予防投与を行う事があります。

 

消化性潰瘍

ステロイド潰瘍の発現頻度は従来考えられていたほどに高くはなく、少量ならH2ブロッカーなどの予防投与は必ずしも必要ではありません。しかし、消化性潰瘍合併時にステロイドを使用しなければならない場合には、遺産分泌を抑えるプロトンポンプ阻害薬(タケプロン、パリエット、オメプラールなど)やH2ブロッカー(ガスターなど)を併用します。

 

骨粗しょう症

ステロイドは少量でも投与期間が長期に及ぶと骨密度の減少をきたします。高齢者や閉経後女性では特に出現しやすく、骨折のリスクも高くなります。カルシウム補充(1日800mg以上)、活性化ビタミンD剤(ワンアルファなど)、またはビスホスホネート製剤(フォサマック、ベネットなど)の併用を行います。

 

糖尿病の誘発

定期的な血糖値、HbA1c及び尿糖のチェックが必要です。糖尿病が発現した時には食事療法、インスリン療法が必要となります。

 

 

その他、上記以外の副作用について、精神症状(ステロイド精神病)、筋力低下(ステロイド筋症)、高血圧、白内障、緑内障に留意する必要があります。

 

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