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膠原病の患者さんが日常生活において気を付けたいこと

 

 

 

膠原病治療中の安静について

どの程度の安静が必要であるかは、患者さんの病気の状態によって異なります。入院して絶対安静を必要とする患者さんから、健康な人とほとんど変らないくらいの仕事ができる患者さんまでいろいろです。入院されている方今病気の活動性がある方の安静度は主治医の指示に従います。

 

 

入院していた人が退院した場合、退院後自分自身の本来の体調に戻るまでに数カ月間を要することが多いので、それまでは、少しずつ身体を動かし慣らしていく必要があります。

 

どの程度の仕事量か適切なのかは個人差かおり患者さんによって異なりますが、翌日に疲れが残らない程度が一つの目安となります。仕事をした翌日に疲れが残るようであれば、仕事量は多すぎるのではと考えましょう。

 

 

仕事に復帰する場合には、本来の体調が戻るまで自宅で療養し、その後1日半分程度の仕事量からはじめ、次第に身体を慣らしていくことが大切です。患者さんが主婦の場合には、退院後は何かと家族の方の協力が必要となります。

 

休憩時間は長時間よりも短時間の方が良く、こまめにとるようにします。仕事量が多い場合には、何日かに分けてするようにしましょう。

 

睡眠は充分取るように心がけます(1日8〜9時間)が、昼寝をするのも良いです。疲れが激しい場合には、外出を止め、仕事や学校は思い切って休みましょう。また、病気が良い状態にあっても、ステロイド薬を多量服用している間は、社会復帰を急がないようにします。

 

 

関節リウマチの患者さんでは、安静と運動のバランスが重要で、関節の機能障害や変形、筋力低下を防止するために、適切な運動や理学療法が必要となります。これは、筋肉の萎縮や拘縮をきたしやすい多発性筋炎・皮膚筋炎の患者さんや関節拘縮をきたしやすい全身性硬化症(強皮症)の患者さんにも同様のことがいえます。

 

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身につける衣服について

全身性エリテマトーデス(SLE)の患者さんは日焼けすると病気が再発することがありますので、夏場の紫外線が強いときには長袖のブラウスを着てください。最近はよい日焼け止めクリームもありますので、紫外線の強い時期にはこれを塗るのも有効です。

 

レイノー現象の強い人は、寒くなってきたら早めに手袋を用意してください。携帯用のカイロをポケットにしのぼせておき、指が冷たくかったらすぐに温めるのもよいでしょう。

 

体温の調節がしやすいものを着ることも大切です。寒いときは、薄着をしてその上からオーバーやジャンパーを着るのも一つの方法です。暑くなったら、コートを脱ぐことで体温の調飾ができるからです。よく、病院の待合室で厚着をして汗をたらたらかいている人を見かけますが、それでは逆効果です。汗をかいたあとに、からだが冷えてかぜをひいたのではなんにもなりません。

 

 

食事(お酒・タバコ)について

腎機能障害、心不全、高血圧、糖尿病、高脂血症などを伴っている方は、その程度に応じて食事療法が必要です。食事療法を必要としない場合には、バランスのとれた栄養価の高い消化のよい食事をとります。ステロイド薬を服用している場合には、食欲が増し過食になりからですが、体重増加、高脂血症、高血圧、骨粗鬆症、圧迫骨折などの防止を心がけます。

 

 

シェーグレン症候群や全身性硬化症(強皮症)の患者さんでは、固形物や乾燥した食物は飲み込みにくいため水分を含んだ食物が食べやすく、刺激の少ない消化の良い食事を時間をかけてゆっくり摂るようにします。
ステロイド薬をのんでいると、どうしても太りやすくなりますから、服用量が多いときには、カロリーをとりすぎないようにしてください。間食をしないこと、そして甘いものを食べすぎないことです。コーヒーや紅茶にどうしても砂
糖を入れたければ、代わりに人工甘味抖を使用するとカロリーを抑えられます。

 

 

また、おなかがすいて困るときは、野菜を多めにとるとよいでしょう。たとえば、野菜サラダなどは栄養のバランスの点からもよいですし、おなかをふくらませるには最適です。

 

また、フロセミド(ラシックス)などの利尿剤をのんでいる場合には、尿の中にカリウムが出ていってしまいますので、野菜を十分にとることがとくに大切でどうしても生野菜が食べられない場合には、野菜ジュースでもかまいません。今は昧のよい野菜ジュースがいろいろと販売されています。

 

 

お酒も適度であればかまいません。「酒は百薬の長」といいます。適量のお酒は血液の循環をよくしてくれますし、精神的なリラックスも与えてくれます。ただし、のみすぎは危険です。とくにメトトレキサート(リウマトレックス)を服用しているときの飲酒は、肝機能障害をおこしやすいのです。

 

反対にたはこはまったくおすすめできません。たばこの中の二コチンが、血管を収縮させるためにレイノー現象を悪化させます。心臓に栄養を送っている冠状動脈が収縮すれば狭心症がおこります。また、たばこは胃潰瘍や気管支炎をおこしやすくします。よく咳をしながらたばこを吸っている人を見かけますが、健康の面からみれば論外です。

 

 

住まいについて

居室は清潔で日当りの良いことが望ましく、寒さ、湿気に気をつけて季節によって冷暖房器具による調節を行います。

 

しかし、レイノー現象を有する患者さんや多くの膠原病患者さんは寒冷に対して過敏ですので温度調節に注意しましょう。シェーグレン症候群の患者さんでは、特に就寝時に加湿器などを用いて部屋の湿度を保つようにすると良いでしょう。

 

ベッドは固めがよく、正しい姿勢で就寝するようにします。関節障害が進行すると、健康なときにはできていた日常動作ができなくなり、暮らしのなかで不自由を感じる場面も増えてきます。骨がもろくなっている場合や、大腿や下肢の筋力が衰えて足が上がらなくなっている場合には、家のなかで転倒事故を起こしやすくなります。

 

 

転倒による打撲や骨折は回復が遅く、高齢になると骨折が引き金となって、寝たきりになってしまうこともしばしば見受けられます。そのような転倒事故を防ぎ、日常動作のしやすい快適な住環境をつくることが、寛解を保つためには必要です。

 

たとえば、生活時間帯の多くを過ごすキッチンやリビングには、できるだけ段差をなくして、手すりなどをつけるとよいでしょう。トイレやバスルームなどの水回りは、寒さ対策や手すりや滑り止めマットを配置するとよいでしょう。生活の場である住まいの安全性を図って、できるだけ快適に暮らせるように工夫していきましょう。

 

 

家事について

からだの調子さえよければ、家事をすることはかまいません。適度に家事をすることは、リハビリにもつながりますし、精神的にリラックスすることにもなります。ただし、調子が悪いときはご主人やご家族の助けが必要です。

 

炊事などで指先を傷つけないようにしましょう。特に、全身性硬化症(強皮症)、皮膚筋炎、全身性エリテマトーデス、MCTDなどの患者さんでは、末梢循朧障害や皮膚硬化、皮疹、皮膚の菲薄化(う寸くなる)などがみられ傷つきやすく化膿しやすいので注意しましょう。

 

小さな傷がもとで難治性の潰蕩率壊死、感染症などを生じやすいのです。また、指先や手に紅斑や皮膚潰瘍のある場合には、直接洗剤・石けんを使用せずゴム手袋を使うようにしましょう。指先や手の荒れやすい人は直接洗剤や石けんを使用しないよう、また冷水を避けるようにしましょう。

 

 

また、リウマチの人の場合で、手の関節炎がひどいときには、重いフライパンややかんを持ったりすることはできません。雑巾がけやほうきでの掃除も同様です、手首を曲げたり、ひねったりすることができないので、この場合にはご家族が手伝ってあげてください。

 

また、硬いビンのふたをひねろうとして手の変懃が進むことがあります。最返ではさまざまな補助具がありますので、これらを適宜使用してください。

 

 

薬やサプリメントの服用について

当然のことながら、治療薬の服薬を守り、自分勝手に薬の量を増やしたり減らしたりしないようにしましょう。これまでアレルギーや副作用がみられた薬があれば、それをメモ帳に記載し、それをいつでも取り出せるようにしておきます。

 

他の医療機関にも受診している場合には、そこから処方されている薬剤を主治医に報告しておきます。

 

しばしば、服用する薬剤や治療法について先生同士が話し合って碓認し合うこともあります(医療連携)。また、サプリメントや健康食品などを使用している場合にも主治医に報告しておきます

 

 

よく栄養をつけるためといって、市販のサプリメント(栄養補給剤)を山のようにのんでいる患者さんがいます。しかし、バランスのよい食事さえきちんととっていれば、サプリメントやビタミン剤は必要ありません。

 

もし、どうしてものみたいときには、主治医とよく相談してください。ビタミン剤のなかでもビタミンBやCは水に溶けるので、たとえのみすぎてもおしっこの中に出ていくだけで害にはなりません。しかし、ビタミン剤のなかでもビタミンA、D、E、Kなどは脂肪にしか溶けないので、とりすぎるとからだの中にたまってしまい害を及ぼすことがあります。

 

 

紫外線、日光照射について

膠原病のなかでも、特に全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、皮膚筋炎の患者さんでは、「日光過敏症」がみられることがあります。この場合は、直射日光(紫外線)を浴びると症状が悪化します。

 

 

日光照射による病気の悪化は、外出時にどの程度皮膚を露出しているかということと日光過敏症かおるかどうかによります。日光過敏症がなければ、通常、日焼け止めクリームなしこ10〜15分くらいの外出は可能です。

 

日光過敏症があれば、紫外線対策が必要になります。そして、日光過敏症の有無にかかわらず、たとえ、日陰であっても海岸で何時間も釣りをしたり、プールサイドで何時間も座っていたり、スキーをしたりするごとに避けるようにしましょう。

 

雪、砂、水などによる日光の反射も悪い影響を及ぼします。紫外線を避けるために、肌をできるだけ露出させない、肌にあった日焼け止めクリームを使用する、つばの広い帽子をかぶる、日傘を使う、などの防備を行います。

 

日光過敏症があると、「戸外のスポーツや行楽はできない」と思い込んでしまう患者さんや家族が多いようです。しかし、一般的な紫外線対策を行って、なるべく短時間で切り上げれば、病気に悪影響を及ぼすようなことはありません。1日中、部屋のなかにひきこもっているほうが、精神的なストレスになってしまいます。

 

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