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再発性多発軟骨炎とはどのような病気なのか

 

 

 

再発性多発軟骨炎の特徴

再発性多発軟骨炎は外耳の腫脹、鼻梁の破壊、発熱、関節炎を呈する全身性の疾患として1923年に初めて報告されました。

 

現在では再発性多発軟骨炎は多彩な病態を呈する原因不明のまれな難洽陸炎症性疾患と考えられています。

 

初発症状として耳介の軟骨炎が60%に見られ、外耳介の疼痛・腫脹・発赤を認めます。また予後を左右する重要な病変である気道病変(気管軟骨炎、喉頭軟骨炎)はほぼ半数の患者に認められます。

 

発症年齢は3歳から97歳にまで広範囲におよび、平均の発症年齢は53歳で男女はほぼ同等に罹患します。頻度としては比較的まれな病気です。

 

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再発性多発軟骨炎の症状

特有の症状としては、軟骨に一致した疼痛、腫脹、発赤であり、特に鼻根部や耳介の病変は特徴的ですO初発症状としては耳介の軟骨炎がもっとも多いです。軟骨炎は自然にあるいは治療により軽快しますが、名前が示すように再発を繰り返し、耳介や鼻の変形をもたらします。突然の難聴やめまいを起こすこともあります。

 

 

多発関節炎もよく認められます。関節炎は通常、移動性で、左右非対称性で、骨の糜爛 (びらん)や変形を起こさないとされます。

 

喉頭、気管、気管支の軟骨病変によって嗄声(しゃがれごえ)、窒息感、喘鳴(ぜんめい)、呼吸困難など様々な症状をもたらします。あるいは気管や気管支の壁の肥厚や狭窄は無症状の事もあり、逆に二次性の気管支炎や肺炎を伴うこともあります。気道閉塞を生じる場合には救急の対応が必要になる場合があります。

 

 

眼症状としては、強膜炎、上強膜炎、結膜炎、虹彩炎、角膜炎を伴うことが多いです。まれに視神経炎をはじめ、より重症な眼症状を伴うこともあります。

 

心臓血管系の症状としては、大動脈弁閉鎖不全や僧房弁閉鎖不全などの心臓弁膜症、動脈瘤などの大動脈病変を伴うことがあり、重症になる場合もあります。

 

外科的な手術が望ましい場合もありますが、軟骨炎のために必ずしも成功率は高くありません。自覚的に心臓血管系の症状は無くても、定期的な心臓の超音波検査が勧められます。その他の症状としては腎障害や神経障害を伴うことがあります。

 

再発性多発軟骨炎では関節リウマチ全身性エリテマトーデスをけじめとする膠原病や全身性血管炎、骨髄異形成症候群などを合併することが比較的多くあります。

 

 

再発性多発軟骨炎の検査と診断

この病気の診断に特異的な検査は現時点では存在しないので、臨床所見、血液検査、画像所見、および軟骨病変の生検の総合的な判断によってなされます。

 

血液検査では、慢性疾患に見られる貧血、穏やかな白血球増加や血小板増加、血沈亢進や高カンマグロブリン血症を認めます。尿所見は通常は正常ですが、腎病変があれば蛋白尿や円柱などを認めます。患者の数割にリウマトイド因子や抗核抗体を認めます。

 

 

一部ではありますが重症例が存在するので、診断を確定する目的で、病変部の生検(バイオプシー)を行い、組織学的に軟骨組織周囲への炎症細胞浸潤を認める事を確認することが望ましいです。

 

しかし病変部の生検によって特異的な所見が得られるかは、生検の夕イミングが重要です。気道病変の有無を明確にするため胸部のCT検査は全例に施行するべきと考えますが、なかでも3D-CT検査は気道病変の検出に有用です。呼吸機能検査もスクリーニング検査として行うことが望ましいです。

 

 

診断基準にはMcAdamの診断基準(1976年)やDamianiの診断基準(1979年)が有名です。実際上は、@両側の耳介軟骨炎、A非びらん性多関節炎、B鼻軟骨炎、C結膜炎、強膜炎、ぶどう膜炎などの眼の炎症、D喉頭・気道軟骨炎、E感音性難聴、耳鳴り、めまいの蝸牛・前庭機能障害、の6項目の3項目以上を満たす、あるいは1項目以上陽性で、確定的な組織所見が得られる場合に診断されます。

 

臨床経過は約70%では治癒・改善しますが、10%弱には死亡例もあり、これは呼吸不全と感染症が原因です。

 

 

再発性多発軟骨炎の治療

生命予後は改善しているものの今でも致死的になりうる病気であり、十分な治療を行い炎症の沈静化・軟骨破壊の防止に努めます。

 

まれな疾患であるため多数例での治療研究の報告がないため、今後は治療研究を行う必要があります。治療方針を決定する前に、例え軽症例のように見えても、気道や肺、心臓などの臓器病変の検索を充分に行う必要があります。重症度に関しては個人差が大きい為、以下に述べるように症例に応じて適切な治療方針を決定します。

 

 

治療の中心は経口ステロイドですが、気道病変を持つ場合には早期から免疫抑制薬の使用を考慮する必要があります。

 

難治性症例ではステロイドパルス療法を用います。ステロイドや免疫抑制薬に抵抗性症例で生命予後に影響かおる場合は保険適応外で、かつ50〜60%前後の奏効率ではあるものの、生物学的製剤(レミケード、アクテムラ)が有効な場合があります。

 

内科的治療

軽症例

炎症が軽度で耳介、鼻軟骨に病変が限局する場合は、非ステロイド系抗炎症薬を用います。軽症例でも非ステロイド系抗炎症薬が不十分な場合は少量の経ロステロイドを用います。

 

中等症例

炎症が強く気道病変、眼、心、腎臓などの臓器病変や血管炎合併例では経口ステロイドの中等量から大量を用います。具体的にはプレドニゾロン錠30〜60mg/日を、初期量として2〜4週継続し、以降は1〜2週毎に10%程度減量します。

 

重症例

炎症が非常に強く気道病変の進行平生命予後に影響かおる場合にはステロイドパルス療法を考慮します。

 

ステロイド抵抗例

ステロイドの減量で炎症が再燃する揚合や単独では効果が不十分な場合、免疫抑制薬の併用を考えます。

 

気道病変の進行がステロイド単剤ではコントロールしにくい場合が多く、早期からの免疫抑制薬の併用が望まれます。いずれの薬剤も保険適応外です。

 

具体的には、リウマトレックス4〜8mg/週、ネオーラル100〜200mg/日、エンドキサン50〜100mg/日が有川と思われます。

 

外科的治療・その他の治療

気道病変に対しては気管切開術、気管・気管支狭窄例にはステント挿入や気管形成術を施行します。

 

呼吸困難などの症状を有する場合で@中枢気道の高度の狭窄が画像で確認される、A狭窄部より末梢側の気道や肺が保たれている場合にはステントが使用されます。

 

ただし、末梢側の再発性肺炎の治療目的でステントが使用される場合もあります。

 

夜間の末梢気道病変の虚脱を防ぐため二相式気道陽圧療法を必要とします。

 

心血管病変には外科的手術が必要になる場合かおりますが、軟骨炎に伴う術後の合併症、易感染性、ステロイド使用などもあり充分慎重に考えます。

 

 

再発性多発軟骨炎の日常生活の注意点

根気よく治療にあたり、十分な治療を受けて炎症をコントロールすることにより近年は予後が改善してきています。

 

局所症状は長期にわたり寛解と再燃を繰り返ナ歐質を持ちます。その経過の中で比較的まれではありますが、様々な他の症状が出現する可能性があることに留意してください。

 

現病と治療薬により感染しやすい状態にあるため、感染予防に留意してください。炎症部の軟骨は脆弱化しているので、圧迫などで変形が助長されるため、局所の安静を保ってください。

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