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ウェゲナー肉芽腫症とはどのような病気なのか

 

 

 

ウェゲナー肉芽腫症の特徴

ウェゲナー肉芽腫症瘤は、北ヨーロッパの白色人種の人に多いといわれていますが、日本においては大変稀な疾患で、全国に600〜800名程の患者さんがいると考えられています。

 

地域差などはみられていません。また、特別な環境が病気の発症に関係しているという証拠は見つかっていません。

 

男女比は1:1で明らかな性差は認められていません。推定発症年齢は男性30〜60歳代、女性は50〜60歳代が多いようです。

 

 

ウェゲナー肉芽腫症の症状

患者さんにより、症状の現れ方は多彩です。一般に、発熱、食欲不振、倦怠感、体重減少などの全身症状とともに、以下の症状のいずれか複数を認めます。

  1. 上気道(眼科や耳鼻咽喉科領域)の症状(膿性鼻漏、鼻出血、難聴、耳漏、耳痛、視力低下、眼充血、眼痛、眼球突出、咽喉頭痛、嗄声など)
  2.  

  3. 肺症状(血痰、咳嗽、呼吸困難、肺浸潤など)
  4.  

  5. 腎症状(血尿、乏尿、浮腫など)
  6.  

  7. その他の血管炎を思わせる症状(紫斑、多発性関節痛、多発神経炎など)が起こります。時には、脳出血・脳梗塞、心筋梗塞・心外膜炎、消化管穿孔を生じることもあります。

 

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ウェゲナー肉芽腫症の検査と診断

全身の諸臓器に肉芽腫性炎症や血管炎をきたすので、多科にわたった病態診断と総合的な鑑別診断が必要となります。

 

特に感染症や悪性腫瘍などとの鑑別が重要です。診断に有用な検査として、好中球に対する自己抗体(抗好中球細胞質抗体:ANCA)があり、特にPR3-ANCAが特徴的です。

 

しかしMPO-ANCAが陽性の場合もありますので、これら抗体の種類で診断が決まるわけではありません。眼科領域や副鼻腔に限定して症状が出ている場合は、ANCAが陰性のこともしばしばあるので、確定診断には、鼻粘膜、肺、腎などの組織生検が必要となります。

 

厚生労働省の診断基準は、特定疾患に認定するための基準であり、臨床診断は、主治医による慎重な鑑別診断と組織学的裏付けにより行われます。

 

 

ウェゲナー肉芽腫症の治療

肉芽腫性血管炎は、進行性に組織を障害、壊死に至らしめるので、確定診断がつき次第、速やかにステロイドと免疫抑制薬による寛解導人療法を行なうことが必要です。

 

ステロイドは、プレドニソロン30〜60mg/日の内服または点滴静注で初期治療を行ない、2〜4週間以内に漸次減らしていきます。同時にシクロホスファミドを2〜4週間ごとに1回点滴静注する(間欠静注療法)あるいは連日経口内服するかの治療が行われます。

 

最近は、間欠静注療法が主流となりつつあります。臓器障害の程度が軽症の場合は、シクロホスファミドのかわりに他の免疫抑制薬を使用することもあります。初期の寛解導入療法により、多くの患者さんは6〜9カ月以内に寛解状態となります。

 

寛解とは、血管炎による組織障害の進行が止まった状態を指します。その判定は、主治医の総合的判断にゆだねられます。

 

一且、寛解状態に至ると、より副作用の弱い治療薬を用いた寛解維持療法が行われます。この疾患が高率に再燃しやすいためです。通常は、アザチオプリン、メトトレキサートなどとステロイド少最を併用し、ステロイドを漸減しつつ、2年以上治療が続けられます。治療の終了時期は、主治医の総合的判断にゆだねられます。

 

 

寛解導入療法の期間中は、高率に感染症などの合併症を引き起こす危険があります。特にニューモシスティス肺炎、肺結咳、肺炎球菌性肺炎、インフルエンザなどに対する徹底した感染予防対策が必要です。

 

 

ウェゲナー肉芽腫症の日常生活の注意点

血管炎の発症や再発を予防することは、今の医学では困難です。闘病中の患者さんが日常生活で注意しなけれぱならないことは、第1に、ステロイドの副作用を軽減する努力です。

 

うがい・手洗い・マスクなどの感染症予防、ワクチン接種、骨粗しょう症対策、高脂血症や糖代謝異常に対する食事・運動療法などです。

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